この記事の解説事項
・ストックサイトにイラストを投稿する作業が、思ったより辛い…
・「タグ付け」作業って効率化することできる?
・ストックサイトへイラスト投稿する時の、一連の流れを紹介します(管理人の自己流)
今回はストックイラストの中でも、「ストックサイトに投稿する時」のお話になります。
ストックイラストを制作するのは多少なりとも時間がかかりますが、実は完成させた後の作業も結構かかったりするものです。
例えば、jpgやepsなど複数の拡張子に出力する作業だったり、サイト内での「タグ付け」作業だったり、ストックサイトによっては「データのタイトルを英語で入力しなければいけない」作業なども入ってきます。
ただでさえイラスト制作で時間がかかるのに、投稿作業も時間がかかってしまったら、ストイラ投稿自体がなんだかやる気が失せちゃいますよね…。
ということで、今回は自己流になりますが、「ストックサイトへイラスト投稿する時の一連の流れ」について紹介したいと思います。
この記事では、ストックサイトの投稿作業についてをざっくり説明をした後、管理人の投稿の流れについてを紹介していきますが、あくまでも自己流になりますので参考程度にご覧いただければ嬉しいです。
では、いってみましょう!
意外と時間がかかる投稿作業

「ストックサイトへの投稿作業が、意外と時間かかる…!」
ストイラ職人であれば、誰しもが思った事ではないでしょうか?
イラストをストックサイトに投稿する時は、ただ単に描いて投稿するだけ…というわけにはいきません。購入者が購入しやすくするため、タイトルやタグ付けといった「投稿作業」をクリエイター側で行わなければなりません。
この入力する項目はサイトによって異なりますが、どのサイトも必須になってくるのが「イラストのタイトル」と「タグ」入力になります。

- 日付
- ジャンル
- イラストの説明etc…
また、iStockに投稿する場合では、データのタイトルは「英語」登記でないと投稿を受け付けてくれません。
「たかがタイトルとタグ付け作業だよ?簡単に記入できるんじゃないの?」と侮ることなかれ。特にタグ付けに関してはおろそかにしてしまうと、イラストの購入率が下がってしまう恐れがあります。
タグ付け作業が一番手間

ストイラをやっていると、周りからよく聞こえてくるのが「タグ付けめちゃ大変!」という意見ではないでしょうか?
ストックサイト内でのタグ付け作業というのはは、購入者側が検索しやすいようにしてもらうための、いわば「検索用キーワード」を設定する作業になります。
これをクリエイター側が入力しておくことで、購入者が目的のイラストを検索しやすくなります。
このタグ付けでよく付けられる単語は、「イラスト」や「素材」といった大々々ジャンル名がオーソドックスです。他には、イラストのシーンに合わせて「女性」や「風景」、もっと細かくいくと「サッカー」、「りんご」、「Vtuber」と言う風に、細分化しきれないところまで細分化して付ける方もいます。
こうしておくことで、
- 購入者が求めている検索ワードに引っかかりやすくなる
- 複数ワード検索された時に引っかかりやすくなる(例えば、「イラスト 料理」で細かくヒットされるなど…)
- サイトによっては、Googleなどの検索時にもSEO上位に表示されるようになる(そこから各サイトへ誘導され、購入至るケースもある)
こんな感じで、検索に引っ掛かりやすくなる=購入される率も高くなるということに繋がります。
…とは言うものの、これらを一つ一つサイトごとに手動で入力するのはかなり手間になってきます。
これらの投稿作業は、戦略的にタグ付けをしなければいけない、さらには複数のストックサイトに登録している場合サイトの数だけしなければいけないので、そう考えると投稿作業というのは想像以上に手間のかかる作業になってきます。
しかし、この投稿作業の時間を短縮できる方法もあります。
自己流!ストイラ投稿の一連の流れ

というわけで、先ほどのタグ付けも踏まえて、管理人が普段行っている「ストックイラストの投稿の一連の流れ」についてご紹介したいと思います!
あくまでも、管理人が約2年間投稿し続け自分にとって効率が良い方法を紹介しているだけなので、人によっては向き不向きがある可能性があります。逆に、「これ参考になるかも!」と思える箇所があるかもしれません。
ひとまずはやり方をざっくり掲載しますので、ぜひご覧下さい!
※注意事項
・今回は、ストイラを複数枚まとめて投稿する時のやり方です(およそ4枚以上を投稿する時)
・PCから投稿する時の作業風景を紹介しています。
- イラスト完成後、3つのデータ形式で出力
- フォルダを展開して並べる
- タイトルを英語表記に変える(i Stockにも投稿される方限定)
- AdobeのBridgeを使ってタグ付け
- 各サイトに投稿(管理人の場合、PIXTA→AS→i Stock→イメージマートの順番)
では、順を追って説明します。
①イラスト完成後、3つのデータ形式で出力
ストックサイトに投稿するイラストが完成したら、まずは「データの出力」を行います。データ形式(拡張子)は投稿サイトによって指定が異なりますので、管理人の場合は「jpg」、「png」、「eps」の3つに出力します。
②フォルダを展開して並べる
データを出力したら、それを新規フォルダに格納していきます。投稿するイラストごとにフォルダに格納したら、これをデスクトップ上に展開してズラッと並べておきます。

複数のイラストをまとめて投稿する時には、自分にとってはこの陣形がかかせません。このように展開しておくことにより、後の投稿作業を比較的楽にすることができます。
③タイトルを英語表記に変える(i Stockにも投稿される方限定)
次に、投稿するデータのタイトルを英語表記に変更します。こちらは「i Stock」にも投稿される方専用の作業になりますので、iSに投稿しない方は次の工程に進んでもOKです。
iSに投稿する場合、投稿するデータのタイトルが英語表記でないと、投稿を受け付けてもらえません。日本語でも投稿出来るように要望したいところですが、現状は無理っぽいです。(そもそもサイトが海外発なので…。)
この作業については、管理人は「翻訳サイト」を利用してそれをコピー&ペーストして貼り付けています。翻訳サイトだけを利用すると翻訳が結構ガバガバだったりしますが、そこはあまり気にせずパッとでた表示をそのまま貼り付けています。

④AdobeのBridgeを使ってタグ付け
次は、一番苦労するであろう「タグ付け」作業を行います。と言っても、この時点ではまだストックサイトに投稿しません。
これは、タグ付け作業をストックサイト上ではなく、「データそのもの」にタグ付け作業を行うというものになります。実はそういった事も可能です。
サイト投稿前に、投稿するデータそのものにあらかじめタグ付けをすることで、いざ投稿した時にサイト上でそのタグを読み取ってもらう→自動的にタグ付け入力を終わらせてしまう…というのが、この工程の目的です。
そうすれば、サイトごとにいちいちタグ入力をしなくて済みますし、最初に投稿したストックサイトからタグをコピペして貼り付ける作業も必要ありません。
「データにタグ付け作業を行う」には具体的にどうすればよいかというと、この作業は「Adobe Bridge」というソフトを利用する事になります。
Adobe Bridgeというのは、ファイルのタイトルや入力、位置情報、制作者といった「メタデータ」というものを、データそのものに登記することができるソフトです。
ほとんどのストックサイトはこのメタデータ(「IPCT情報」)を読み込むことができるので、こうすることでBridgeのみでタグ付け作業を完結することができます。
これはAdobeユーザーのみの特権になってしまいますが、ここでBridgeでの作業の流れを紹介します。
まずは、Adobeから「Bridge」をインストールします。
これを開くと、下記のような画面になります。PCのフォルダをクリックしていくように投稿するデータまでクリックすると、画像右側のようにデータ入力する作業のウィンドウが開かれます。その中で登記する箇所は、「キーワード」と「タイトル」になります。

この箇所にそれぞれ記入することで、ストックサイトに投稿する時にサイトが自動的にこの部分を読み取ってくれ、タイトルとタグ付け作業を行ってくれます。すごく便利ですよね?
※AdobeStockとiStockは、投稿時に自動的に読み込んでもらえる。ただし、iSはタイトルは読み込まれない。そのため、iSのみタイトルは手動で入力する必要がある。
※PIXTAとイメージマートの場合、投稿時に「IPTC情報」を反映させるかどうかのチェックボックスが設けられているため、ここのチェックマークを入れないと読み込んでもらえないので注意。

ちなみに、このBridgeは「キーワード」をテンプレートとして保存することもできます。そのため、普段使用するタグをあらかじめ登録しておき、ワンクリックでたくさんのタグをデータに付ける事が可能です。

Bridgeでのタグ付け作業はかなりの時間短縮を図れますので、Adobeユーザーにはぜひとも使って欲しいソフトです!
⑤各サイトに投稿(管理人の場合、PIXTA→AS→i Stock→イメージマートの順番)
Bridgeでタイトル&タグ付け作業が終わったら、いよいよサイトに投稿していきます。
管理人の場合、②で並べたフォルダ群の横にブラウザをセットし、ドラッグで投稿していきます。マウスのクリック推しっぱなしでドラッグ投稿できるのは、超ラクですね。
また、複数のサイトに登録している方の場合は、効率面から考えて登録する順番を決めておくと、より短時間で投稿作業を終える事ができます。

管理人の場合は、
PIXTA→AdobeStock→iStock→イメージマートの順番に投稿しています。
理由としては、PIXTAは「epsとpngのzipデータ」、ASは「epsとjpgのzipデータ」、iSは「epsとjpgの2つを選択してからのドラッグで投稿」、イメージマートもiSと同じ…いったように、投稿するデータ形式ごとにまとめて投稿する事を考えたら、こんな流れになったからです。
以上が、管理人が投稿している一連の流れになります。素材を一気に10個ぐらい投稿する場合であれば、この一連の流れは慣れれば15~20分ぐらいかかります。参考になりましたでしょうか?
役に立ちそうな小ネタ

ここからは、投稿する時にもっと役立ちそうな「小ネタ」について紹介します。個人的には使用していない手段もありますが、人によっては相性が良い方法もあるかもしれませんので、こちらもご覧ください。
イラレ内でもタグ編集ができる
さきほど、タイトルやタグ付けは「Bridge」というソフトで編集できることをお伝えしましたが、実はillustrator内でも付ける事が可能です!
編集箇所は、ファイル→ファイル情報をクリックすると、専用のウインドウが表示されます。後は、タイトルとキーワードの欄に記入するだけです。

ただ、個人的にはこの機能は利用していません、なぜかというと、イラレでイラストを完成させ、データを出力するその都度にタグ入力するのは、作業的に効率が悪いと感じたからです。(あくまでも個人的感想)
管理人がストイラを投稿する時には、大抵イラストの差分を複数投稿することが多いので、そうした場合はBridgeでまとめて編集した方が効率が良いと思われます。
イラレ内でデータまとめて出力できる
またまたillustratorに関する事ですが、イラレで制作したイラストは、データ出力時に一気に複数の拡張子で出力する事も可能です!
出力できる場所は、ファイル→書き出し→スクリーン用に書き出しをクリックします。すると、下記画像のようにウインドウが表示されるので、ここの「フォーマット」の項目で出力したいデータ形式や出力したい枚数を調整することが可能です。

ただしここにも注意点がありまして、この機能では「eps」を出力することができません。ベクター形式でもイラストを投稿したい方にとっては、普通にデータ出力をする方が早いかもしれません…。
また、さらに小ネタですが、管理人の場合は「epsに保存する時のコマンド」と「jpg、pngに保存する時のコマンド」を、左手デバイスのショートカットキーに割り当てて、1回保存画面を表示させるように設定しています。
一見地味なショートカットのように思えますが、こういった効率化を積み重ねることで、作業時間もどんどん短くすることが可能です。
タグ入力をさらに簡略化できる方法もある
実は、Bridgeを利用するよりも、さらにタグ付けを簡略化できる方法もあるみたいです。
これは、illustratorのスクリプト「infoVecto」というものを利用したものになりますが、投稿するサイトによっては、Bridgeでのタグ付けよりも作業が速く済む可能性があります。
こちらは有料にはなりますが、作業時間を優先される方はぜひとも導入しておきたいスクリプトです。詳細については下記記事をご覧下さい。
[note]各ストックイラストサイト用に日本語/英語のIPTC情報を埋め込んで画像を書き出す Illustrator スクリプト(ドロップレット)(したたか企画さん)
イラストACのタグ付けは厳しい
これは小ネタというより留意事項になりますが、無料ストックサイトの一つである「イラストAC」でのタグ付けについては、どのストックサイトの中でもトップレベルにタグ審査に厳しいサイトとなっています。
他のサイトでは、タグ付けに関してまったくと言っていいほど自由にしてもらっていますが、イラストACに関してはイラストの他にタグの審査も行っているため、イラストに少しでもそぐわないタグや、単語が2つ以上並んでいるタグがついていると、すぐにリジェクト(却下)されてしまいます。
イラストACでのタグ付け作業は、特に注意してみてください。
自分に合った投稿の仕方を編み出してみてね

さて、ここまでは管理人の自己流ではありますが、ストックサイトにイラストを投稿する時の一連の流れをご紹介しました。
個人的には、この方法が一番効率良く感じていますが、他のストイラ職人の作業を参考にすれば、もっと効率よく登録できるかもしれません。
投稿の時間を短縮できれば、その分イラストの作成枚数を増やせたり、別の事に時間を費やすことができますからね。
ストックサイトを行っている方は、ぜひ参考にしてみてください!
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は、「ストックサイトへイラスト投稿する時の一連の流れを紹介します[管理人の自己流]」ということで、自己流ですがストックサイトへの投稿の流れについてご紹介しました。
ストックサイトに投稿する作業は、想像以上に時間を要します。特に、「タグ付け」作業に関しては売り上げに左右される項目ですので、あまり手を抜けません。
そのため、管理人は下記の流れでストックイラストを投稿し続けています。
- イラスト完成後、3つのデータを出力
- フォルダを展開して並べる
- タイトルを英語表記に変える(i Stockにも投稿される方向け)
- AdobeのBridgeを使ってタグ付け
- 各サイトに投稿(管理人の場合、PIXTA→AS→i Stock→イメージマートの順番)
特に④の「Bridge」でのタイトル&タグ付け作業はかなりの時短を図ることができますので、Adobeユーザーにはぜひとも知って頂きたいやり方です。
ストイラの投稿時間を短縮する事により、その分イラストがもっと制作できたり、プライベートや子育て、別のお仕事などに時間を当てる事が可能です。
ストイラ投稿を効率化させたい方にとって、少しでも参考になれば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました!
それでは!


