この記事の解説事項
●ストックイラストの動画バージョン、「ストックビデオ」の1年間の売り上げまとめ
●イラストよりも報酬単価が高いけれど、DL頻度はどれくらい?
●1年間で最も人気だった動画素材の内容について(個人談)
無印かげひと(@kage86kagen)です!
今回はストックビデオのお話になります。
管理人は、2年前の2020年からストックサイトでストックイラストを投稿し始めましたが、その1年後にはストックビデオ(動画素材)の投稿も始めています。
投稿している動画のジャンルについては、実写映像は一切投稿しておらず動画編集ソフトで制作した「イラストを活用した動画」、「アニメーション」、「モーショングラフィックス」など、いわゆる「2D動画」を中心に投稿しています。
投稿自体は1年半前からですが、初売り上げは1年前。この初投稿からの初売り上げまでは、約半年とかなりの遅咲きでした。そして初売り上げからおよそ1年経過しましたが、果たして成果はどれくらいだったのでしょうか?
そこで今回は、「ストックビデオの初売り上げから1年経ったので、1年間の成果をまとめてみた」ということで、ストックビデオの成果、どのサイトがどれくらい売り上げたのか、といった事についての結果をまとめたいと思います。
※注意!
管理人が投稿しているストックビデオは、あくまでも「2Dイラスト」、「モーショングラフィックス」などの2D動画であり、実写映像は一切投稿していません。
また、これから紹介する成果は「ストックビデオで年間10万円ゲット!初月で1万円ゲット!」という大きな額ではありませんので、閲覧の際には過度な期待は禁物です。
- ストックイラストを投稿しているけど、動画素材の投稿も気になる…
- ストイラの売り上げがあまりよくない…
- 動画素材は、どのサイトでどんな内容の動画が売れやすいの?
などなど、ストックビデオを始めてみたいけど、どれくらいの報酬なのか雰囲気を掴みたい!などを知りたい方向けの記事になっていますので、ぜひご参考ください!
もくじ
ストックビデオとは?

まずは、「ストックビデオ」とはなんぞや?という事について、簡単に説明したいと思います。
ストックビデオは、「自分が撮影した動画、もしくは制作した動画をサイトに投稿しておき、購入者が購入したら販売額の何パーセントかをもらうことができる」というサービスです。
このブログでは、ストックサイトについての情報を多数取り上げてきましたが、ストックサイトをおススメする理由は、以下のようなメリットがあるからです。
- 不労所得として期待できるから
- 投稿した素材を見てもらい、それが仕事に繋がる事もあるから
- 購入者が今求めているイラスト、ジャンルを研究することになるので、世の中のトレンドをある程度知ることができるから
ストックサイトはどちらかというと、イラストレーターとしての不労所得や副業感覚で活動されている方がほとんどだと思われますが、素材を投稿しておけば後は素材が勝手に働いてくれる…という流れができれば、収入面で非常に心強いものです。
ストック素材を投稿したての頃だと、1日数十円、1ヶ月で2,000円など収入は微々たるものですが、大抵の場合は年月と素材数に比例して収入も増えていくことが多いので、長く続ければ続けるほどより多くの収入を得ることが出来ると思います。
ストックビデオを始めた理由

管理人は2年前にストックイラストを始めましたが、その1年後にはストックビデオも始めています。「イラストレーターなのに、どうして動画素材も投稿し始めたの?」と思われるかもしれませんが、ストックビデオを始めた理由は以下のような考えがあったためです。
- 現時点でストックイラストの競合者がかなり多く、イラストはもう飽和状態だから
- そのため、新規参入しても自分のイラストは売れにくいと感じたから
- イラストよりもビデオの方が購入単価が多くかつ制作者も少ないので、新参者でもある程度早めに結果が出ると思ったから
ストックイラストを始めた方の中には、「ストイラを始めて数ヶ月で月○万円ゲットできた!」という方もいますが、そういった方はイラストの絵柄と購入者が求めている絵柄がかなりマッチした結果だと思われます。
ただ、そのような方はほとんどおらず、現実的に見ると1年経過してやっと月1万円を超える…という体験が多いと思います。
このように、今からストックイラストを始めようとすると、新規参入者にとってはなかなか厳しい戦いになるものだと思います。
そのまま突き進むのも悪くはないですが、「動画編集」に興味を持っている方にはぜひともストックビデオにも目を向けて欲しいと思います。
動画編集スキルがあれば、自分が描いたイラストを動画内に組み込んで動画素材を作る事もできますし、動画編集ソフトだけで完結できる素材作りも可能です。
「ストックサイトを本格的に収入源の一つとして取り組んでいきたい!」と考えているのであれば、これからはイラストだけではなく動画素材の投稿も視野に入れた方が、より短期間で満足のいく収入を得られるかもしれません。(でも、月にうん十万円といった成果を目指すには、どうしても数年はかかると思いますが…)
1年間の成果をまとめてみた

「でも、イラストを活用した動画素材って、実際どれくらいの手ごたえなの?」「1年間でどれくらいの収入になる?」などなど、ストックビデオを始める事によりどれくらいの実感と成果が出るものなのか、気になるところですよね。
この全体像がつかめないと、取り越し苦労で無駄な時間を過ごしてしまう!…と慎重な方もいるかもしれません。
ということで、ここからは管理人の1年間のストックビデオの成果をまとめてみたいと思います。今回記録している項目については、以下の通りです。
- 各ストックサイトごとの動画の販売額、DL数
- 各ストックサイトごとの手ごたえ、投稿のしやすさ
- 直近で売れた動画のサムネイルを公開(10本ほど)
これらを公開する前に下記の通り「補足」がありますので、こちらを踏まえた上で見て頂ければ幸いです。
- 2021年5月の初売り上げから1年間の計測
(投稿自体は2020年9月(いわゆる「うごイラ」)、2021年4月からはAeで制作した本格的な動画を投稿) - 1年間に投稿した数は約400本、平均して月に約30本投稿
- 投稿サイト数は全部で4社(PIXTA、AdobeStocke、iStock、MotionElements)
1年間の売り上げ
まずは、各サイトごとの売り上げについて表とグラフでまとめてみました。


※現時点の動画投稿数は、およそ400本になります(2022年4月現在)
※また、今月分についてはまだ集計していないため、記載していません(早くこの記事を読んでもらいたかったので…)
文字で書き起こすと、初売り上げがあった1年前は「1ヶ月で800円」、最大だと「8,700円」、先月の2022年3月の売り上げは「7,500円」でした。個人的な感覚としては、伸び率はストックイラストとさほど変わらないように感じました。
ただ、ストイラと比べると1DLごとの単価がイラストの比ではありません。例えば、PIXTAだと単価購入で1本2,000円~3,000円になりますし、定額だとしても1本1,000円~2,000円になります。
この報酬率の差については、後述で説明します。
各サイトごとの感触
次に、各ストックサイトでのDL数や報酬率、投稿のしやすさなどを簡単にまとめてみました。現在登録しているのは、「PIXTA」「AdobeStocke」「iStock」「MotionElements」の4つになります。
これらのサイトには同じ動画を約400本ずつ投稿していますが、果たして各サイトどんな感じなのでしょうか?ストックビデオを投稿される際の参考にしていただければ幸いです。
なお、各サイトの詳しい説明については割愛しますので、詳しくは下記の記事をご覧ください。また、各サイトの感想はあくまで個人的主観ですので、あしからず…。
PIXTA

- 投稿しやすさ ★★★★☆
- サイト側の動画素材販売の力の入れ具合 ★★☆☆☆
- 動画の単価 ★★★★☆
- DL数 ★★☆☆☆
PIXTAでの動画販売本数は、4サイト中3位でした。DL数自体は頻度が少ないですが、コミッション率が単品と定額制共に他サイトと比べて高めです。
そのため、1DL当たりの報酬額がかなり良い感じです。

(DL点数20点/月以下の動画定額制プランの場合のコミッション率は、通常は販売価格の40% ※詳しくは公式サイトをご確認ください)
動画定額制について(PIXTA)
iStock

- 投稿しやすさ ★★☆☆☆
- サイト側の動画素材販売の力の入れ具合 ★★★☆☆
- 動画の単価 ★☆☆☆☆
- DL数 ★★★★☆
iSについてはDL数がそこそこあるものの、動画の単価が他サイトと比べて一回り低いです。先ほどのグラフを見て頂ければ分かりますが、単価の低さにビックリします。
これは購入時のプランによることもありますが、そもそものコミッション率が低いためです。映像素材の場合、購入額の20%がクリエイターの報酬となります。
報酬額が低いですが、DL数が多いのは目を見張るものがあります。そのため、iStockを中心に投稿を頑張る方は、「数撃ちゃ当たる」戦法でたくさん投稿するのもいいかもしれません。個人的にはこの戦法はなかなか大変なので、お勧めしませんが…。
AdobeStock
- 投稿しやすさ ★★☆☆☆
- サイト側の動画素材販売の力の入れ具合 ★★★★☆
- 動画の単価 ★★★★☆
- DL数 ★★★☆☆
ASでも動画販売を行っています。DL数は少な目ですが、1本あたりの単価がPIXTAと同じぐらいなのも魅力的です。
ただ、動画の審査が他サイトと比べて結構厳しく、ASが定めている動画のクオリティの基準に達していないと判断されると、即NGになります。
特に、動画編集始めたての方の場合はNGをくらう頻度も多くなるかもしれませんが、失敗を積み重ねていく内に自然と編集技術も上がっていくと思いますので、めげずにトライして頂ければと思います。
MotionElements

- 投稿しやすさ ★★★★★
- サイト側の動画素材販売の力の入れ具合 ★★★★★
- 動画の単価 ★☆☆☆☆~★★★★★
- DL数 ★★★★☆
ストックビデオに力を入れるなら、個人的におすすめなのが「MotionElements(略して「モーエレ」)」になります。
会社所在地はシンガポールですが、サイトはあまり違和感のない日本語で閲覧&投稿することもでき、初めてストックビデオを投稿される方にはかなりおススメのサイトです。
動画の単価についてですが、なんと自分で販売額を設定することが可能ですので、「初心者だから低めに設定したいな…」や「スキルが上がってきたから、この値段でも需要あるでしょ!」と高めの価格を設定するもよし。自由に決める事ができます。
さらに、モーエレでは「定額制販売」を申請することが可能です。逆に言えば、モーエレに登録しただけだと、定額制販売の設定をしない限り「単品販売のみ」でしか販売できません。
PIXTAだと登録と同時に単品&定額制を選ばずとも、自動的に両方の方式で販売してくれていますが、ここが他のサイトと違うところなのでご注意ください。
よく売れる動画(管理人の場合)
次に、ここ1年間によく売れた動画の内容を紹介します。1年間の売れ筋を記録していましたが、動画の内容によってかなり偏りがあるように見えました。これは完全に”管理人の場合”になってしまいますが、こちらも参考として紹介します。

ちょうど、ここ1年間の売れ筋ジャンルをまとめたような結果があったので、モーエレの販売歴を例にしながら紹介します。
1年間でよく売れたのが、「和風系の動画(特に海や和柄がある動画)」、「パーティクル系(キラキラ、ハートなど、動画編集を盛り上げるためのエフェクト)」、「季節ものの動画(桜の花びら、ススキととんぼの動画)」などが割と人気でした。
逆に、「人物イラスト系(アニメーション)」については、かなり売れ行きが良くありません。上記の履歴には人物動画も1本ありますが、おそらくこれが初めての人物動画の売り上げかもしれません…。
現在投稿されているイラスト、アニメーション、CG系の動画素材では、「パーティクル系」の素材がかなり投稿されている状態です。今さら投稿しても大丈夫かな?と思いながら挑んでみましたが、新参者でもパーティクル系の売れ行きが好調だったので、最初はパーティクル系素材から制作してみるのもおススメです。
今後の目標について

さて、ここ1年間のストックビデオの成果をまとめた上での今後の目標についてですが、さらなる売り上げを目指していきたいですが、ひとまず投稿自体は月30本未満の現状維持でいきたいと思います。
管理人の場合、ストックサイトはあくまでも「不労所得」として活動しているため、本業であるイラスト&動画制作(現在はMV制作)に尽力していきたいため、全力で取り組むことは今後もないかと思われます。
現在はMV制作が非常に楽しく、それに呼応するように多くの依頼も頂けている状況なので、クライアントワーク>ストックサイトの考えで活動している状態です。
とは言いつつも、今後もストックビデオの世界にちょこちょこ潜入し、今求められている動画素材は何か?何が売れ行きなのか?を調査して、少ない投稿数ながらも収益を上げていきたい次第です。
このブログでは今後もストックビデオに関する情報を載せていきたいと思いますので、これからもよろしくお願いします!
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は「ストックビデオの初売り上げから1年経ったので、1年間の成果をまとめてみた」ということで、1年間の収益まとめや各サイトの手ごたえを備忘録としてまとめてみました。
今回は「2D動画(イラスト、アニメーション、モーショングラフィックスetc..)」を活用した、実写映像以外の動画素材の紹介になりました。
初売り上げ自体はストックビデオ登録した後の半年後という、かなり遅めの成果発生ではあったもの、そこから1年間記録したところ、初売り上げ月は「約800円」、1年後は月「約7,000円」にも成長しました。この1年間で一番売り上げが高かった月だと、「約8,700円」になります。
今後継続的に投稿すれば、さらなる収益が見込めると思われます。
ストック動画は、現在4社のサイトに投稿していますが、売り上げが一番大きいのは「MotionElements(モーエレ)」になります。こちらは初心者にもおススメのサイトですので、この記事でストックビデオに興味を持った方は、まずはこちらがおススメです。
収益の伸び率はストックイラストと同じではありますが、販売単価がイラストとはケタ違いですので、これからも定期的に動画素材を投稿していきたいと思います!
最後までご覧いただきありがとうございました!
それでは!
