この記事の解説事項
●フリーランスのイラストレーターは、「イラスト以外」にやらなければいけないことが多い!?
●イラスト以外にやるべき事の一覧
●支払わなければいけないお金について
●「イラスト以外はどうしてもやりたくない!」という方には…
無印かげひと(@kage86kagen)です!
今回は、「これからイラストレーターになりたい方」、特に「”フリーランス”な働き方を目指している方」向けのお話になります。
イラストレーターになるためには、絵が描けることがもちろん必須です。しかし、フリーランスと言う働き方で仕事をしていく場合、ただイラストを描いていればいいわけではありません。
いいえ、フリーのイラストレーターとして働いていく場合、「イラスト以外」にもやらなければいけないことが結構あります。
この「イラスト以外に必要な事」についてを書籍や他のサイトで調べようとしても、「ペイントソフトの使い方」や「デザインのやり方」、「作風のオリジナリティ」でヒットしてしまう記事が多いです。
そのため、「イラスト以外」の真の意味でもある「仕事」、「調整」、「フリーで働く際に必要なお金の知識」…といった事について教えてくれる方は、意外と少なかったりします。
そこで今回は、「絵だけ描いていればいいわけではない!フリーランスイラストレーターが「イラスト以外」にやらなければいけない事」についてご紹介したいと思います。
- フリーランスイラストレーターとして活動していきたい
- イラストを描くこと以外にやらなければいけない事って?
- フリーランスイラストレーターが、自ら支払わなければいけない税金とは?
などなど、特に「これからフリーランスイラストレーターになりたい!」と考えている方にとって参考になる記事だと思います。
それではいってみましょう!
もくじ
ただ絵を描いていればいいわけではない

将来イラストレーターを目指している、その中でも会社勤めではないタイプの「フリーランス」という働き方に憧れている方は、多いのではないでしょうか?
フリーランスは会社勤めではありませんので、いつ働くのか、どれくらいの仕事をやるかといった裁量は、全て自分次第ですし、その自由さに憧れるかもしれませんね。
もしかすると、フリーランスイラストレーターへの理想像として、「イラストだけを描いていればいいっしょ!」と思っている方も少なくないかもしれません。しかし、これは大きな間違い!フリーランスイラストレーターとして活動していくためには、ただ単にイラストだけ描いていればいいわけではありません。
例えば、会社勤めのイラストレーターであれば会社からお仕事を貰うことが可能ですが、フリーランスの場合は自ら仕事を取ってくる必要があります。
他にも、フリーランスは確定申告を行わなければならないという点にも、考慮しなければいけません。
会社勤めの場合、この「確定申告」という手続き方法を覚えなくても定年まで働けますが、フリーランスとして独立した場合、「この1年間、どれくらいの儲けがあったのか」という収支の計算を行った後、自ら税務署に書類を提出する…という作業が待っています。
会社員の場合は、そういった計算は全て経理担当の方がやってくれますので、社員は経理からの指示通りに書類を書くだけでOKです。
これはイラストレーターも決して他人ごとではありません。このように、会社勤めかフリーランスかで「イラスト以外にやらなければいけない」仕事の量が変わってきます。
特に気を付けて欲しい人

特に下記に該当する人は、イラストを描く以外に何をしなければいかないのかの事前勉強を絶対にしておく事をおススメします。
- 学校を卒業してすぐに「フリーランスイラストレーター」になりたい方
- 会社員からフリーランスイラストレーターになる方
順に説明すると、まずは学校を卒業後すぐにフリーランスとして働こうとしている方は要注意です。
今まで働いた経験が無く、そのままフリーランスとして働こうと考えている場合、「そもそもイラストで描いて稼ぐ…ってどうやればいいの?」といった稼ぎ方がイメージしにくいですし、例え学校の先生から事前に学んだとしても、実践を積まない限りは勝手が分からないと思います。
ただ、卒業後に就職せずにいきなりフリーランスでも活躍できている方もいます。そういった方達は、実戦でトライ&エラーを積み重ねていった結果の賜物、または周りの人からの支えもあり、フリーランスとしての働き方が継続できているのだと思います。
また、会社員を退職した後にフリーランスに転身する方も要注意です。これは管理人も実際に体験しましたが、実はお金やらその支払い等について、想像以上に会社にお世話になっていたことを実感することになります。
「会社にお世話になっていた事」というのは、例えば「社会保険」や「年金」の支払い、「年末調整」といった事についてです。フリーランスになった瞬間、これらをやってくれる経理の人はいなくなりますので、全て自分でやらなければいけません。
先ほどの内容に該当する方は、「イラスト以外」にやらなければいけない項目について特に勉強しておくことをおススメします。
イラスト以外にやるべき事

さて、ここからが本題です。フリーランスイラストレーターがイラスト以外にやらなければいけないことについてですが、分かりやすく箇条書きでまとめてみました。
フリーランスになる前であればどの項目から勉強しても問題はありませんが、退職を間近に控えている会社員の場合は、特に「お金や税金」に関する勉強を速やかに行うことをおススメします。
では、詳しく見ていきましょう!
- ポートフォリオを作ることを学ぶ
- コミュニケーションの仕方について最低限学ぶ
- 営業をする事を学ぶ
- 確定申告について勉強をする
- 支払わなければいけないお金について学ぶ
- 必要な保険に入っておく、もしくは見直す
①ポートフォリオを作る

ポートフォリオと言うのは、自分が今まで制作した作品をまとめたファイル等の事を言います。サイト内やSNS(pixivなど)などといったネット上で作品を公開している方もいますが、これもポートフォリオの意味合いになり得ます。
なぜ制作する必要があるかというと、この後に説明する「営業」に大きく関わってくるためです。
ポートフォリオには、簡単な自己紹介や今までの実績、作品集を載せていくことになりますが、これを準備しておくことで、「自分はこういう人物で、こういう作品を描きます!」といったアピールを、簡単に手軽に行うことが可能です。
どちらかというと、企業に就職する際に活用する場面が多いですが、フリーランスが持ち込み営業する際にも役立ちます。
このポートフォリオの制作は、イラストレーターになる前に作成しておいた方が無難です。その後、お仕事の実績か増えてきたら随時更新して、常に最新の実績を公開しておくことをおススメします。
②コミュニケーションの仕方について最低限学ぶ

お仕事におけるイラスト制作というのは、調整なしでは成り立ちません。必ず「相手」が存在し、「人」と接触することになります。
そのため、例え会話が苦手だとしても、仕事をするためにはあらかじめ最低限のコミュニケーションも学んでいく必要があります。
例えば、初めて話しかける時(メールを送る時)は「初めまして」や「おはようございます」などの挨拶を行ったり、誹謗中傷をしないよう気を付けたりなどなど…。
イラストを趣味として楽しんでいくこととは違い、イラストを仕事にする場合は必ず依頼者がおり、その依頼者と人間関係を築いていく必要があります。そのためにも、自分の発言に気を付けたり、今はどういった言葉で話すのが適しているのか?といった言葉選びも重要になってきます。
かといって、そんなに気張る必要はありません。大半の方は普段通りのコミュニケーションでも全然OKです。
しかし、先ほど例に挙げたように、「挨拶」をせずに単刀直入に「仕事をください!」と面と向かって言ったり、息をするように誹謗中傷のクセがついている人は言語道断です。
「もしかして、自分かも…?」と思った方は、ビジネスマナーに関するサイトや書籍を利用し、基礎的なコミュニケーションを改めて学ぶ事を強くお勧めします。
上記のような極端な例でなくても、「コミュニケーションについて自信がないかも…」と思う方は、ビジネスマナーに関する書籍を1冊2冊ぐらい読むだけで充分です。
ただ、コミュニケーションの勉強ばかりに時間を割いても時間がもったいないです。ある程度学んだら、勇気を出して実践していきましょう。
③営業をする

「営業」と聞くと、サラリーマンが汗をかいて色んな会社に伺ったり、保険業者が勧誘するイメージなどなど、どちらかというと面倒くさそうなイメージを抱く人も少なくないと思います。
ですが、イラストレーターにとって「営業」をするというのは、非常に重要な事です。
イラストレーターになり立ての方のSNSプロフィールを見ると、こういった記述をされている方がたくさんいます。ただプロフに書いておけばいいし、こうしておくことで自分が寝ている間にも営業の役割をしてくれていますが、プロフィールに書いておくだけで仕事がバンバン来る…というのは夢の話です。
人気イラストレーターであれば、こちらから営業をせずとも向こう側から依頼がバンバン来ます。しかし、知名度も何もない、まったく無名のイラストレーターには、当然ですが始めは誰も声を掛けてきません(これは、その人の絵が上手くないからという理由ではなく、「信頼できないから」という理由が一番です)。
そのため、フリーランスイラストレーターになったら、まずはこちら側から「お仕事ください!」といったような声掛け=営業を行っていく必要があります。
この営業ですが、イラストレーターが営業を行う手段としては下記のような方法があります。
- イラストを採用して欲しい会社に直接伺う(ポートフォリオの持ち込みをする)
- 会社にメールを送る
- 個展や企画展などに参加する
- 友人や知人を介して紹介してもらう
- マッチングの支援団体に登録する(例:日本イラストレーター協会など)
- クラウドソーシングサイトを利用する
- SNS上で「お仕事ください!」とプロフィール欄などに書いておく
近年は、会社に直接持ち込むといった形式の営業が少なくなっており、ネット上のみで営業を行う方も多くなってきました。かく言う管理人も、コロナ渦の中でイラストレーターに転身したこともあり、今の今までネット上のみで営業を行ってきました。
先輩達の中には、「持ち込み営業をしないと仕事がもらえないんだぞ!」「持ち込み営業が出来ない奴は恥ずかしい!」と語る方もいるそうなのですが、多様性の時代ですし、個人によっては営業の仕方にも向き不向きがありますので、必ずしも持ち込み営業が正義!…というわけでもありません。
むしろ、今の時代は直接持ち込みよりもネット上でやり取りをした方が理にかなっています。
ただ、直接人に会うことというのは、自分と相手の信頼関係の構築にも繋がりますし、その場で即仕事をもらえたり、自分の絵に関して意見を聞くことが出来ます。そういった観点から見ると、現在も持ち込み営業の強みは十分にあると言えるでしょう。
会社所属のイラストレーターは会社が仕事を持ってきてくれますが、フリーランスのイラストレーターは自ら仕事を貰いに行く必要があります。ただ、昔と違い現在は様々な営業方法がありますので、自分に合った営業方法を探し、仕事をつかみ取ってください。
④確定申告について勉強をする

毎年1月~3月頃になると、「うわ~、今年も確定申告が来るぞ~!」などといった嘆きの呟きを、SNS上などで目にする機会が多くなります。これは、フリーランス(個人事業主)が避けて通ることができないビッグイベントの事です。
冒頭でも軽く話題に出しましたが、確定申告というのは1月~12月の1年間の儲け(所得)に対し、これらにかかる税金を計算して、税務署に報告するイベントの事を言います。
例えば、2021年(1月~12月)の儲けに関しては、翌年の2月16日~3月15日までに2021年分として確定申告をする必要があります。
これは会社員も同様で、儲けた分の税金等を計算する必要がありますが、会社員の場合は経理担当の方が一式やってくれます。そのため、経理の方から渡される書類に指示通りに書くだけで申告終わりです。(会社員の場合、これを「年末調整」と言います。)
フリーランスの確定申告
フリーランスとして働いている人は、1年間の収支やそれに伴う税金の額を確定申告しなければなりません。
引用元:freee(https://www.freee.co.jp/kb/kb-kaigyou/freelance-tax/)
と、たまに恐ろしい事を言う人がいますが、税金を納めるのは国民の義務。確定申告を行わないとペナルティが発生します。例えば、「無申告加算税」がかかったりとか、「延滞金」がかかるとか…。要するに、本来納めるべき税金にプラスした金額を納めるよう、国に命令されます。
確定申告は、フリーランスとして働いている方は絶対やらなければならない非常に大事な報告です。毎年の報告時期は「2月16日~3月15日」厳守となりますので、フリーランスに成り立ての方は、この日を迎える前には最低限勉強をしておきましょう。
(報告する額は「1年間に20万円以上」の所得が発生した場合。
ただし、同人誌等を発行する時等の「経費」を差し引いた分の額なので、「売り上げー経費(印刷代、材料費等)=所得となり、この「所得」が20万円以上だったら確定申告の必要あり。)
※詳しくは「同人 確定申告」で検索!
⑤支払わなければいけないお金について学ぶ

なんだか暗い話をしましたが、お金の話はまだまだ続きます。フリーランスに転身すると、自分で支払わなければならないお金というのがいくつか存在します。
- 所得税
- 住民税
- 復興特別所得税
- 国民健康保険
- 国民年金税
- 個人事業税
●所得税
先ほどの「確定申告」に関わってくる税金。先ほどの確定申告で、自分が納めるべき所得税を計算し、期間内に国に納める必要がある。
●住民税
上記の所得税を元にして、計算される税金。これは確定申告の時に支払うのではなく、指定の時期に自分が居住している自治体から納付書が届くので、それで支払う。
●復興特別所得税
東日本大震災からの復興のために設けられた新しい税。納税する義務がある人は全員支払わなければならない。期間が設けられており、2037年まで毎年支払う必要がある。こちらも確定申告の際に計算する必要があり、確定申告する際に支払う事になる。
●国民健康保険
フリーランスになったら入らなければいけない保険。会社勤めだと、社員は全員「社会保険」というものに入る事になるが、フリーランスになったら社会保険→国民健康保険へ切り替える必要がある。ちなみに、この社会保険の一部は会社が負担してくれる。
●国民年金税
いわゆる「年金」。こちらもフリーランスになったら加入しなければならない(厳密に言うと、国民年金への切り替え手続きをする。会社員→フリーランスなった場合は、「第2号被保険者」から「第1号被保険者」となる。)
●個人事業税
こちらは特定の業種と一定の所得を超えた人が対象の税。フリーランス全員が支払うわけではない。
フリーランスになると、これらの税金を全て自分で支払い手続きをする必要があります。何度も説明しましたが、会社員の場合は経理担当の方がやってくれるため、会社員の中には「復興特別所得税」という言葉すら知らない人もいるのではないでしょうか?
こうして見ると、お金の支払いに関しては会社員が本当に楽に見えます。しかも、会社員の場合はお給料からあらかじめ「天引き」されるため、自分が受け取った金額(手取り)の金額から税金を支払う必要がありません。
フリーランスの場合、もちろん天引きといった仕組みは一切ありません。直に手に入れた収入から、直に支払いをする必要があります。フリーランスはそれを見越して、仕事の報酬の見積もり交渉をする必要があります。
さらにさらに、これらの税金はどれも支払う時期が違ってきます。支払う時期を見越して収入を増やしたり貯金しておいたりすることも考えないといけません。フリーランスになった場合は、こういった諸々の支払いも自分でやりくりしていく必要があります。
参考(上記の税金を支払う時期の一覧)
- 所得税 2月16日~3月15日の間
- 住民税 6月~翌年の5月 一括か4分割のどちらかの方法で支払う(毎年5、6月ぐらいに納付書が届く)
- 復興特別所得税 所得税と一緒に納める事になる(2月16日~3月15日の間)
- 国民健康保険 6月~翌年3月 12ヶ月分の支払いをこの期間に済ませる 一括or10回に分けて支払う
- 国民年金税 国民年金に切り替えた直後から支払い 毎月支払いor前納(半年分、1年分、2年分)などの手段を選べる
- 個人事業税 ※該当者のみ 8月に一括、または2回で分納
今までの説明はかなりざっくりしたものになりますので、詳しいく知りたい方は、国の公式ホームページやその他専門サイトの記事をご参考ください。
参考サイト
MONEYIZM 税金はいつ支払う?事業を始めた個人事業主の税金カレンダー(https://www.all-senmonka.jp/moneyizm/7272/)
⑥必要な保険に入っておく、もしくは見直す

税金について最後までご覧いただきありがとうございます…。はい、この項目も「お金」に関する話です。
こちらは税金よりも優先度が低めですが、この項目もフリーランスに転身する前に見直しておきたい項目です。
「 必要な保険に入っておく、もしくは見直す」というタイトルになっていますが、こちらは先ほど話した「国民健康保険」の事ではなく、民間の保険に関する話です。
絶対加入の国民健康保険とは違い、加入するかどうかを自分で選べる「民間保険(太陽生命とか第一生命など…)」についてですが、自分が今何の保険に入っているか、どんな保障内容なのかを見直しておくことを強くおススメします。
万が一、何か起きた時に心強い味方になりうる保険ですが、独身者か既婚者かどうか、年代、勤務形態、ライフプランによっては、加入するべきorしなくてもいい保険の種類があります。
場合によっては、支払う必要のない保険料を支払い続け、知らないうちに無駄遣いをしている可能性も…!?保険の加入状況を見直すことは、出費を見直すことにも大きく繋がります。
先ほど、ライフプランによって加入する保険を見直した方が良い、とお伝えしましたが、例えば既婚者の場合、ケガや死亡などに備えた手厚い保障内容の保険に加入しておけば、残された家族の事を支える事にもなり、いざという時も安心です。
しかし、独身者の場合だと、死亡時の保険に加入するよりも病気やケガで働けなくなった時の保障が厚い保険を選ぶ事をお勧めします。(ただし、両親を経済的に支援している場合は、既婚者と同じ保険内容を考えておくのも手だと思います)
「人生100年時代」とも言いますし、若いうちから手厚い保険にお金をつぎ込む必要はないように思えます。
もし保険につぎ込むくらいなら、パソコンやペイントソフトにお金をかけてスキルを身に付けた方が絶対いいですし、そもそも万が一が起きた場合に国から支援をもらえる場合もありますので、人によっては独身のうちは民間の保険に入ってまで備えておく必要がありません。
寿命中位数等生命表上の生存状況
平成21年簡易生命表によると、男女それぞれ10万人の出生に対して65歳の生存数は男86,742人、女93,599人となっている。これは65歳まで生存する者の割合が男は86.7%、女は93.6%であることを示している。
引用元:厚生労働省(https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/life09/02.html)
(上記は平成21年現在の数値。令和3年の現在は、確率がもっと上がっていると思われる。)
これらの詳細については、専門のサイトや国のホームページを参照して頂けると幸いです。また、保険の見直しができるサービス会社「ほけんの窓口」では、今の自分に適した保険を一緒に探したり間引いたりしてくれるので、大変便利です。(しかも相談料は無料です。)
無駄な出費を極力抑えるためにも、フリーランスになる前&なった直後には、自分が加入している民間の保険を確認しておくことをおススメします。
イラスト以外をやりたくない場合は

ここまでは、「フリーランスイラストレーターがイラスト以外にやらなければいけない事」について、事細かく紹介してきました。
ただ絵を描いていればいいと考えていた人にとっては、割とびっくりした内容だったかもしれません。しかし、フリーランスとして働いていく以上、これらは必ず勉強しておく必要があります。
「やりたくない!イラストばっかり描いていたい!」という方については、甘えるな!…とは言いません。むしろ、これを解消する方法もあったりします。
その方法とは、「他の人に任せる事」です。
イラスト以外の事はやりたくない!と考えている場合は、マネージャーを雇う、家族に手伝ってもらう、といった方法も存在します。また、全てを任せずとも、確定申告の時だけは、専門家である税理士に任せているイラストレーターも少なくありません。
こういったように、今まで紹介した営業や依頼者との連絡、確定申告の書類作りを他の方に任せることで、自分の作業時間を確保できる&多くの仕事をこなすことが望めますが、デメリットとしては「お金」が必要になります。
しかも、お金以外にもこんなデメリットが起きる場合もあります。
- いざという時、自分一人では何もできなくなる
- 何も知らないため、任せた相手の不正に気付かない場合もある
ゼロからフリーランスイラストレーターを始めていく場合、おそらく初月からたくさんの収入を得られる人はかなり少ないと思いますので、人を雇うとなると経済的にダメージとなります。
このように、イラスト以外はやりたくない!と考えている場合は、マネージャー等を雇う手段もあります。しかし、どうしても「お金」がかかってしまうため、収入が安定し始めたら検討してみるのもいいかもしれませんね。
参考書籍
フリーランスイラストレーターの場合、イラスト以外にやならければいけない項目が多いです。下記の書籍はこれまで紹介した内容のさらに詳細が載っていますので、ぜひとも参考にしてみてください。
こちらは、「コミュニケーションの取り方」や「ビジネスマナー」、「営業(特に持ち込み)」 についての仕事の基本が丸々載っています。どちらかというと「会社勤め」の方向けの本にはなりますが、フリーランスは企業からの依頼を請ける機会もたくさんあります。
会社とやり取りをする場合、どういったことに気を付ければいいのかが一目瞭然なので、ビジネスマナーに不安がある方は、ぜひ読んでみてください。
人気イラストレーター よー清水さん(文鳥のアイコンが特徴的な方)が著者の書籍です。タイトルだけ見ると今回の記事にはさほど関係ないように見えますが、 「コミュニケーション力」、「フリーランスについて」、「確定申告について」といった内容についても記載されています。
内容の割合は、絵の描き方:イラスト以外にやるべき事=3:1の割合ではありますが、とても為になる話が載っている(さらに発刊が比較的新しい)ため、こちらもおススメです。
こちらは「お金の話」に特化した一冊 となっています。コロナが流行し始めた頃に発刊された書籍ですので、今の情勢に沿ったフリーランスのお金の話を知ることができます。
紹介した年金や国民健康保険、確定申告などについても記載されていますし、フリーランスに転身した後のお金の管理術についても記載しています。お金に関する話はこの書籍で解決できるかもしれません。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は、「フリーランスイラストレーターが「イラスト以外」にやらなければいけない事」について紹介してきました。
フリーランスという働き方でイラストレーター活動を行う場合、会社勤めと比べてイラスト以外にやらなければいけない仕事がたくさんあります。
特に、下記に該当する方は、「イラスト以外に何をしなければいけないのか?」ということについて事前に勉強しておくことを強くおススメします。
- 学校を卒業してすぐに「フリーランスイラストレーター」になりたい方
- 会社員からフリーランスイラストレーターになる方
このイラスト以外にやるべき事というのは、下記の項目があります。
- ポートフォリオを作る
- コミュニケーションの仕方について最低限学ぶ
- 営業をする
- 確定申告について勉強をする
- 支払わなければいけないお金について学ぶ
- 必要な保険に入っておく、もしくは見直す
特に④と⑤については、仕事以前に常識として知っておく必要がある事項です。こちらについては特に勉強しておきましょう。
ただし、「イラスト以外に関する事はどうしてもやりたくない!」と考えている方は、上記の内容をマネージャーやご家族にやってもらうという方法もあります。その代わり、当然お金がかかりますし、自分の知識不足が故に任せた相手の不正に気付かない、といったデメリットが発生します。
フリーランスのイラストレーターを目指している方は、ぜひ一度は勉強しておいてみてください!
最後までご覧いただきありがとうございました!
それでは!