こんにちは!無印かげひと(@kage86kagen)です!
…最近、なんだか寒暖差が激しいですよね。
私が住んでいる地域では、最高気温30度から20度に一気に下がったりと、気温が急降下して体を壊しそうです…。
ところで、みなさんはイラストを描くにあたって、「主線」と「塗り」、どちらに力を入れていますか?
どちらもイラストに無くてはならない存在ですが、上手くなるためにはどちらを優先的に勉強すればいいのでしょうか。
今回は、着実に上手くなりたい方向け「「塗り」よりも「線画」を極めたほうが良い理由」と、線画練習に役立つ方法、参考書籍等を紹介したいと思います。
線画=上手さに直結する
線画と塗りで絵の上手さを比べるとすると、線画の要素が上手いかどうかを判断しやすい材料だと思います。
例え塗り方が綺麗だったとしても、主線の引き方が曖昧であれば、「なんか、よく見たらパッとしないイラストだよね…」と、思われがちです。
分かりやすく図にしてみたので、以下のイラストをご覧ください。
どちらかというと、右のイラストの方が上手に見えますね。
2つとも塗り方はまったく一緒ですが、左側の方は「主線」が曖昧に引かれていてなんだかイマイチです。
左のイラストもパッと見は上手そうに見えますが、見慣れてくるとそうでもなくなってきます。
こうやって見比べていると、「塗り」も大事ですが「線画」の方が大事に思えてきませんか?
塗り作業の難易度が低いのは「手法を再現しやすいから」
「線画」が重要視されるのは、イラスト業界の現場でも同じことが言えます。
以下の引用文は参考書籍から抜粋しましたが、イラスト業界の現場でも「塗り」よりも「線画」が描けるが重宝されているそうです。
どちらも大事だが現場で重宝されるのは線
仕事現場においてどちらが重視されるかといえば、線画がうまい人の方が重宝されます。
これは、キャラクター、背景に限らず、描ける人材が限られているからです。
(中略)
塗りは線画よりも難易度が引く(=手法を再現しやすい)ので、仕事の単価は下がります。製作ラインにおいては、まず線を量産し、それを塗りスタッフがレギュレーションにそって着色するという工程が一般的です。
塗りの表現というのは手法が再現しやすいので、見様見真似でもそれなりに元のイラストに似せることができます。
それに加えて、影の付け方とか、オーバーレイの色だとか、手順書みたいなものが添えられればそれ通りに色や影費の濃さを設定できるので、より原作者の描き方通りに塗れますよね。
しかし、「線画」というのは、トレーシングペーパーを被せて描かない限りは原作者の線に近づけることが難しいです。
原作者の主線をまねしようとしても、どうしても個人の手癖が出てしまいます。
話を広げると、マンガの単行本が発売されると「モノクロ版」以外にも、全ページ「カラー版」が、最近よく発売されていますよね。
このカラー版は全部原作者が塗っている…というわけではありません。(そこまで手を回すと原作者が疲労で倒れます!)
このカラー版は、原作者ではない別のスタッフによって着色されています。そこから考えると、塗りの表現というのはある程度簡単に真似ができるということです。
「カラー版も出せるなら、「新しい外伝エピソード」なども出版できるんじゃ無いか!」って思われがちですが、そういった本が出ないのは、やはり線画だけは原作者個人じゃ無いと表現できない、といった考え方ができます。
話をまとめると、塗りの練習は最悪参考文献を見ればなんとかなります。
(上手な塗り方を比較的すぐに会得しやすい)
ですので、塗り方よりも、まずは線画に力を入れるべきです。
ちなみに、線画を完璧に真似できる作者さんもいます…。
デジタルなら線画を上手く引ける「ツール」がある
線画の重要性についてお伝えしましたが、では、線画はどうやって練習していけばよろしいのでしょうか?
これは、練習するにあたっての大前提になりますが、線を上手く引くためにはそれなりの練習量と期間が必要になります。
手順書を見てやればその通りにできる「塗り」作業とは違い、こればっかりはすぐに上手くなれません。長い年月が必要です。
しかし、「デジタル」でお絵かきしている方には朗報です。
お絵かきソフト内の「ツール」を使えば、例えガタガタの線画であっても、思い通りの線画に補正することが可能です。

上記の「手ブレ補正」にチェックマークを入れれば、線を引いた後に自動的に補正がかかり、ガタガタの線を引いても滑らかにすることができます!
後は典型的ですが、「アンドゥ(取り消し&やり直し)」を駆使したり、線を引いた後に「消しゴム」で線を削って微調整をする方法もあります。
これらを駆使すれば現時点で線画がイマイチな方も、デジタルの力で主線を良い感じに見せることができます。
「ツール」に頼らず上手くなるための練習方法
「そうじゃなくて、自力で線画が上手く引けるようになりたい!」
…と思う方が大半だと思いますので、ここからは、思い通りの線を早く引くための練習方法が分かる「参考サイト」や「参考書籍」をご紹介しようと思います。
参考サイト
思い通りの線を引くための線画の練習方法。
ストロークの長さがポイント![]()
引用元:お絵かき図鑑(https://oekaki-zukan.com/articles/26628)
こちらの記事では、「線画が上手くなるためには「線の射程距離」を伸ばすこと」という点に着目し、思い通りの線の引き方について丁寧に説明されています。
確かに、線画が上手い人って線のストロークを長く引けるんですよね…。すごく分かりみがあります。
デジタル線画を克服!のびやかで魅力的な線を描くコツ
![]()
引用元:イラスト・マンガ描き方ナビ(https://www.clipstudio.net/oekaki/archives/152764)
無料お絵かき情報サイトで有名な「イラスト・マンガ描き方ナビ」でも、線画の引き方について取り上げられていました。
線画全体はもちろん、各体のパーツごとの線の引き方についてのアドバイスもあります。
「目の主線の引き方のコツが知りたい」など、パーツごとで知りたい方は、ぜひ参考にしてください!
参考書籍
私が尊敬しているクリエイターの一人「toshi」さんの参考書籍です。この方の線の引き方は本当に参考になります。
同時に、「体の描き方」についても一緒に学ぶことができます。
イラスト投稿雑誌「SS」のメイキング書籍です。
「モノクロ」のメイキング書籍になるので、主線に重きをおいて学ぶことができます。
「〇」ひとつでもいいから毎日描いていこう
どの練習方法にも言えることですが、線画は一日ですぐに上手くはなりません。日々の練習の積み重ねで、ようやく思い通りの線が引けるようになるものです。
そのためには、1日1回だけでもいいので、ペンを持ってキャンパスに何か描きましょう。
5分でも10分でも、内容が落書きでも構いません。
言ってしまえば、ただの「◯」の連続でもOKです。
個人的な話になりますが、私も数年前、仕事があまりにも多忙でイラストが描けない日が続いていましたが、毎日「〇」だけは描くようにしていました。
イラストの描き方って、数日描かないだけでも割と忘れてしまうものです。イラストが上手くなりたい方は1日の少しの間だけでもいいので、ペンを握ってなにか描いてみましょう。

上記は、その多忙の時期に描いたイラストです。1日にこれ1枚しか描けかった日々が続いていました。(「500枚練習」をしていた最中の落書きなので、右上に「50枚目」の番号を振っています。)
分かる人には分かりますが、これって本当に重要なことです。
毎日ペンと触れ合っていればおのずと上手くなっていきます。
毎日の努力を積み重ねれば、必ず上手くなります。努力は裏切りません。
長い努力の先では、必ずや自分の思い通りの線を引くことが出来るでしょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は、「塗り」よりも「線画」を優先的に学んだほうが良い理由について紹介しました。
「塗り」はある程度マネできますが、線画はマネしようともすぐにマネできません。自分の実力がもろに出る大事な部分です。
ですので、イラストを上手に見せたかったら、塗りよりも線画を優先的に勉強した方がいいです。
しかし、線を上手く引くためには、どうしても多くの練習と長い期間が必要です。
デジタル絵描きさんなら、デジタルツールを使って補正を行うことができますが、これが自分の力になるわけではありません。
主線の引き方については、多くのサイトや参考書籍が存在しますので、多くの練習方法を覗いてみて自分にあった練習方法を選んでください。
線画を練習される方は、毎日コツコツ無理をしない程度に続けてみてくださいね!
それでは!