この記事では、以下のことについて解説しています。
●ペイントソフトでの制作時間が大幅に短くなる「ショートカットキー」とは?
●ショートカットキーを使用するとどれぐらい短くなるのか
●キーボードより時短になる「デバイス」とは?
イラストの画力向上を図る方法は、一に量、二に量、たくさん描けば描くほど絵は上手くなる…と言われています。でも、たくさん描くといっても、特に会社員や学生さん等は1日に自由に使用できる時間が限られているため、描く時間は限られてます。
時間が無いけど、早く画力上達したい…。
そんな絵描きさん(デジタルソフト利用者)におススメなのが、ペイントソフトの「ショートカットキー」を駆使することです。キーボードを1回押すだけで、ペンに切り替えたり、消しゴムに切り替えたりできる、あれのことです。
とても便利な「ショートカットキー」ですが、みなさんは活用されていますか?
確かに、「アンドゥ(やり直し機能)」であれば知っているという方も多いかもしれませんね。「アンドゥ」のショートカットだけでも覚えておけば、やり直すたびにカーソルで操作することなく、利き手とは逆の手で「アンドゥ」操作ができるので、絵描き作業がかなり楽になります。
他にも、覚えておくと作業が絶対楽になるショートカットキーがたくさん存在します。
「ショートカットキーなんて、いちいち覚えてられない!」
「覚える時間よりも絵を描くことが大事だから、俺は絵を描くぜ!」
「ツールにアイコンがあるんだから、それをクリックするだけでいいのでは?」
と考えている方。
ショートカットキーを覚える、もしくは自分でカスタマイズをするだけで、イラスト制作時間をグッと短くすることができるんです!
今回は、そんな「ショートカットキー」の重要さについて紹介します。
もくじ
「ショートカットキー」で何が変わるの?

ショートカットを使うことで、どんなメリットが起きるのでしょうか?冒頭で既にご紹介しましたが、最大のメリットは制作時間の大幅な時間短縮を図ることができます。
イラストを描く時、どうしても制作時間はかかってしまいがちです。これは、実際に絵を描く人にしか分からないことだと思います。
と、それはさておき。たとえば、こちらのイラストをご覧ください。

こちらのイラストの制作時間は約1~2時間かかりましたが、ショートカットキーを使用しない場合だと、倍の3時間ほどかかると思われます。
イラストを生業として食べていく場合、描いて納品した分が報酬に繋がりますので、上手さも大事ですが素早く描くこともとても重要になっていきます。
「ショートカットキー」を利用するとどれくらい短縮できるの?

ここで、実際にペイントソフトを使用してちょっとした比較をしてみましょう。今回使用するデジタルソフトは、管理人愛用の「CLIP STUDIO PAINT」です。
比較する内容は、イラストを描くときに、
「カーソルをアイコンに合わせて選択して描く」パターンと、
「ショートカットキーを使用して描く」パターンとです。
作業時間にどれくらいの差がかかるのか、ちょっと検証してみました。
まずは、「カーソルをアイコンに合わせて選択して描く」動作についてですが、例えば「ペン」ツールを選択する場合、
①カーソルをアイコン上に移動させてクリック
②詳細のタブが出るのでそれをクリック
合計2クリック押せばペンモードになります。

他に、フィルターのぼかし(強)を入れたいなーと思った場合は、「ぼかし(強)」タブはペンツールよりも奥の場所に存在するので、この場合は合計3クリックしないと辿りつけません。

では、ここでショートカットキーを活用してみましょう。このショートカットキーは、キーボードを1回押すだけで、ペンや消しゴム、タブの奥まった場所にあるぼかし(強)の動作をすぐに呼び出すことが可能です。
このショートカットキーは自分でアレンジもできますので、予め使用頻度の高いツールをキーボードに割り当てておけば、カーソルの移動とクリック時間を大幅に短縮でき、結果として作業時間が大幅に短縮できます!
デフォルト設定をカスタマイズしてみよう

一般のお絵描きソフトだと、初期の段階であらかじめキーボードにショートカットキーが割り当てられていることが多いです。このまま使用しても特に問題はありません。
おそらく、絵描きが一番多く使うであろう「アンドゥ(やり直し)」のショートカットについては、キーボードの「Ctrl+Zキー」を押すだけで、絵描き作業の1つ前の動作に戻ることが可能です。
CLIP STUDIO PAINTに限らず、Photoshop、illustrator、Microsoftのアプリも共通だったりします。
ただ、アンドゥは絵描きにとってはダントツに使用頻度が高いです。
慣れている人にとってはCtrl+Zキーを押すことに特に気にすることはないかもしれませんが、私はめんどくさがりなのでこの動作ももっと短縮したいです。
ですので、私がカスタマイズしたショートカットだと、「Zキー」1つで戻るように設定しています。
このように、ショートカットは個人のカスタマイズで、キーボードの好きな位置に、好きな動作を設定することも可能です。
設定場所ですが、大体のお絵かきソフトは、ソフト上の「ファイル」→「環境設定」、「ショートカットキー設定」という項目名で設定できます。
私もキーボードにショートカットキーを割り当てていた時は、右利きなので左手だけでキーを押せるように、キーボードの左半分にショートカットキーを設定していました。
キーボードよりも専用のデバイスがオススメ
キーボードを利用したショートカットもいいかもしれませんが、さらに効率的にお絵かきするなら、専用のデバイス(「左手デバイス」とよく言われる)を使用することです。
デバイスはキーボードよりも場所を取りませんし、デバイスの機器によっては、より多くのショートカットキーを設定できます。
この「デバイス」についてですが、昔と比べると今ではたくさんの機器が発売されていますので、本気で導入を考えている人は、ネットすぐに購入するのではなく、近くの家電販売店などで使い心地を試してみてから購入を決めた方がいいです。
以下は、多くの絵描きさんで使用されているデバイスを紹介します。
CLIP STUDIO PAINTを使用している方なら、クリスタを販売している会社の純正品、「TABMATE」がおススメです。
Bluetooth機能が付いており無線で操作できますので、机の上に限らず膝の上に置いて使用することも可能です。
お手頃な価格を重視するなら、「XP-Pen」もおススメです。机の上で使用しないと安定しませんが、こちらもワイヤレスです。
複数のお絵描きソフトを使用している方向けのデバイス
2019年の12月までは、管理人は「キーボード」にショートカットを割り当てて使用していました。現在私が使用しているデバイスは、ゲーミング機器の「Razer Tartarus Pro」を使用しています。
「ゲーミング機器」をペイントソフトのデバイスで使うの!?
って思われるかもしれませんが、これを買った理由としては、別サイトのブログ記事でお絵描き用デバイスにもとてもおススメと紹介されていたので、「モノは試しだ!」と思い切って買ってみました。
このデバイスの特徴としては、なんとショートカットキーを「3種類」設定でき、使用するソフト、場面によってショートカットキーを切り替えることができるんです!
どういうことかというと、
例えば、先ほど紹介したクリスタ専用のデバイス「TABMATE」だと、「CLIP STUDIO PAINT」でしか使用できません。
他のデバイスでも同様、基本は「ショートカット切り替えスイッチ」がないものが多いです。
CLIP STUDIO PAINTは「TABMATE」、Photoshopは「キーボード」と用途に分けて機器を使い分けるのもいいですが、かなーり面倒ですよね。
この「Razer Tartarus Pro」は、3種類のショートカットを設定できますので、CLIP STUDIO PAINT使用時は「設定1」に、illustratorは「設定2」に、といったように、ボタン一つでショートカットを切り替えることができます。
参考として、私がカスタイマイズした「CLIP STUDIO PAINT」専用のショートカット割り当て配置図を紹介します。

配置を説明しますと、真ん中にはよく使用するペンツールのショートカットを集中させていペンと比べて使用頻度が少なめのキーは、端に寄せています。
このデバイスはなかなか大きいので、手が小さめの人が押すにはちょっと苦労するかもしれませんね。左上隅のキー押す時なんかは、少し指を伸ばさないと届きませんが、モノは試し。
次第に楽に押すコツを掴めると思いますので、いずれ使い心地が良くなると思います。
私がこのデバイスに登録している「ショートカット」ですが、
①クリスタ
②illustrator
③Live2D
上記のソフトに合わせて、ショートカットを切り替えて使用しています。
ぜひショートカットキーを使用しよう
「ショートカット」の重要さについてとことん説明してきました。
このショートカットキーを利用することで、イラストの製作時間を大幅に短縮することができます。
本記事も終盤にはなりますが、ここでもちょっとした検証を紹介しようと思います。
先ほどの、
「カーソルを合わせてアイコンを選択」して絵を描いていく方法と、
「ショートカットキー」を利用して描く方法。
これらを時間に換算してみました。
アイコン選択時間 1回につき平均3秒
ショートカットキー使用 1回につき平均1秒
上記の動作を100回行うと、
アイコン選択時間 300秒=5分
ショートカットキー 100秒=1分40秒
イラスト制作1時間につき、選択数500回だとすると、
アイコン 1500秒=25分
ショートカットキー 500秒=約8分20秒
カーソルを合わせてアイコンを選択する方法だと、その選択時間だけで「25分」かかりますが、ショートカットキーを利用すると「8分」だけで済むんですね。
ツールの選択時間が短いほど、イラストを制作する時間も短くすることができます。
イラストを速く描きたい方は、せひとも「ショートカット」を利用してみてください!
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は、ショートカットの便利さについて熱く語ってまいりました。
デジタルでイラストを制作する時は、ショートカットキーを使用することで、イラスト制作時間を大幅に短縮することができます。
一般的なお絵かきソフトは初期段階である程度キーボードに割り当てられています。こちらを自分でカスタイマイズして使用するのもいいですが、
もっと効率的にお絵かきするなら、専用のデバイス(左手デバイス)の利用を断然おススメします。
複数のペイントソフトを使用している方でしたら、先ほど紹介した「Razer Tartarus Pro」がおススメです。
私も金銭的に余裕が出たら、「Photoshop」を購入しようと思っています。
Photoshopを利用する時にも、この「左手デバイス」でショートカットキーを割り当てて使用していきたいですね。
ショートカットはとても便利ですので、まだ利用されていない方はぜひ活用してみてください!
最後までご覧いただきありがとうございました!
それでは!