この記事の解説事項
●イラストレーターに「個人サイト」って必要?
●無料で作れるタイプと「有料タイプ」、どっちがいいの?
●「独自ドメイン」を取得して作る場合のざっくりとした手順について
無印かげひと(@kage86kagen)です!
イラストレーターの方、もしくはこれからイラストを仕事にする方に質問ですが、現在「個人サイト」はお持ちですか?もしかすると、昔は持っていたけどTwitterやFacebookなどで事足りるから手放した…という方もいるかもしれませんね。
しかし、本格的にイラストをお仕事にしていくのであれば、SNSの他に「ポートフォリオサイト」も作っておくことをおススメします。
そこで今回は、「イラストレーターに「個人サイト」は必要?ポートフォリオサイトを作った方が良い理由」についてご紹介します。
- イラストを仕事にしたい方
- 個人サイトを作るか迷っている方
- サイトを持つとどういったメリットがあるのか知りたい方
などなど、興味がある方はぜひご覧ください!
もくじ
ポートフォリオサイトとは?

ポートフォリオサイトというのは、自分の描いた作品を紹介しているサイトの事を指します。いわゆる「作品集」になります。
個人サイトと似たような意味合いになりますが、クリエイターの間では「個人サイト」と呼ぶよりも「ポートフォリオサイト」と呼んでいる事が多いです。
ポートフォリオサイトを作る目的は、
- イラストに関する仕事が本格的に欲しい方
- 営業したい&お仕事の依頼が欲しい方
などが、お仕事の窓口役としてサイトを作る…というのが目的です。

※上記は管理人の現在のポートフォリオサイトTOPページです。
→ポートフォリオサイト「かげひとえ」
どうしてサイトが必要なの?

「Twitterでも仕事はもらえるんじゃないの?」
「Pixivの方が利用者が多いから、そっちでいいのでは?」
「そもそも今の時代、自分のサイトを持つことにメリットがあるの?」
もしかすると、こういった意見が出るかもしれませんね。むしろ、今の時代にこそ「自分のサイト」を持った方が良いと言えるでしょう。理由は以下の通りです。
仕事に対する本気度を証明できる

仕事を依頼する個人や企業目線で見た場合、自分のサイトを持ってる人というのは「この人、お遊びでなく本気でイラストを仕事にしているんだな」という証拠にもなります。
特に、独自ドメインというオリジナルのURLでサイトを設定している方は、尚更本気度が明確です。
イラストを一覧で見ることができる

現在はTwitterやInstagramといったSNSが大流行していますが、ここからでも仕事や営業を行うことは可能です。しかし、肝心の「イラストを見てもらう」事に関しては、サイトの方が圧倒的に見やすいでしょう。
何故なら、SNSで投稿したイラストは時間が経つにつれて「奥へ」と流れていってしまうからです。1日2日ならまだしも、10日以上のSNSのタイムラインを遡ってその人のイラストを見るという人は、よほどのファンでない限りそうそういないと思われます。
「Twitterだとメディア欄があるから、ここなら一覧で見ることが出来るよ!」と考えるかもしれませんが、もしイラスト以外にプライベート写真などを投稿している場合、メディア欄には写真も表示されてしまうので、結果的に全部のイラストを効率よく見ることができません。
ポートフォリオサイトを持つと、自分が制作したイラストを好きなだけ&好きな表示形式で公開することができるので、「自分はこういうイラストを描きます!」といったお品書きを見やすく表示することができます。
運営しているSNSなどのリンク先を集約できる
また、自分のサイトを持つことが出来れば、「Twitter」や「Instagram」、「クラウドソーシングサイト」といった登録しているSNSなどのリンク先をまとめて公開することができます。
そうしておけば、各SNSのプロフィール欄に他のリンク先を長々書く必要は無く、真に伝えたい情報のみを載せることができます。
最近は、リンク先を集約できるサービス「POTOFU」が利用開始となりました。これと似たような感じが自サイトでもできます。もしくは、POTOFUも自サイトに上手く組み込むことにより、より多くの方に自分のイラストを知ってもらう機会が増えるかもしれません。
私もSNSやクラウドソーシングサイトに登録していますが、下の画像のように自分のポートフォリオサイトに全てのリンク先を貼っています。

サイトは「独自ドメイン」で作ることが望ましい

ここまでは自分のサイトを作った時のメリットについて紹介しましたが、実際にサイトを制作する時の話をすると、
- 無料でHPを作れるサービスに登録する
- お金を払って「ネット上の住所」を買い、自分ででサイトを作る(構築する)タイプ(有料タイプ)
主に、この2つがサイトを作る方法になります。
前者は、無料で作成できる「フォレストページ」や「Wix」、「note」みたいな利用感覚です。その会社から提供される「ホームページ作成ツール」を使うことによって、手軽に簡単に作れることが魅力的ですね。
しかし、今回おすすめするのは、後者の「有料タイプ」の作り方になります。
確かに…。10年前ぐらいだと、「フォレストページ」や「エムペ!」「アメブロ」といった「無料でサイトが作れるサービス」が大人気でした。理由としては、「ホームページに関する知識が無くても、誰でも手軽に作れる」ところが理由の一つでしたよね。
こちらの無料サービスでもサイトは作れますが、
- サイト内のカスタマイズに制限がある(自由が利かない)
- 提供してくれたサイトの名前が、ドメインに入ってしまう
- サイトによっては余計な「広告」が表示されてしまう
- サービスが終了してしまうと、自分のサイトも消滅してしまう
これらが主なデメリットとなります。

特に、「サービス終了による消失」は大きな痛手です。「サービス終了?そんなこと、そうそう起こらないでしょ!」と思うかもしれませんが、実際、2019年にはYahoo!が運営している「Yahoo!ブログ」サービスが終了となりました。
Yahoo!ブログ サービス終了のお知らせ
Yahoo!ブログは2019年12月15日をもちましてサービスを終了いたします。終了までのスケジュールやブログの移行方法につきましては、以下をご確認いただけますようよろしくお願いいたします。
サービスを取り巻く現在の市場環境や技術的な運用課題、今後の事業方針など、様々な要因をふまえて総合的に検討した結果、これ以上の継続が難しいと判断し、2019年12月15日をもちまして、サービスを終了することにいたしました。
引用元:Yahoo!JAPAN(https://support.yahoo-net.jp/PccClose/s/article/H000012802)
また、ブログとは少々ジャンルが異なりますが、まとめサイトとして有名だった「Never」もサービスを終了しています。
このように、無料でサイトを制作できるサービスは、大元がサービス終了してしまうと自分のサイトも消失してしまうのが大きなデメリットです。
サービス終了前にはサイト側から必ず告知が入り、「ブログの移行先」となる「サイトのお引越し」方法をお教えてもらえますが、その移行先でも「サービス終了」となる可能性が無きにしも非ずです。
しかもそのたんびに引越し作業となると、…かなりだるいですよね。
その点、「有料で作るタイプ(これを「独自ドメインを取る」といいます)」に関しては、月々の維持費用がかかるものの、自分で削除しない限り一生存在し続けます。
これを含め、独自ドメインを取ってサイトを制作するメリットをあげると、
- サイトが永遠に消えない
- 一種の信頼の証になる
- 好きなURLの文字列を登録することができる
- SEOに効果がある
(「SEO」を超ざっくり説明すると、Googleなどの検索エンジンから訪れる人数を増やすための対策のことを指します)
このようなメリットがあります。
有料サイトの作り方

さてここからは、今までおススメしてきた「独自ドメインを取得してサイトを作る」方法について紹介したいと思います。一からサイトを作ったことが無い方でも導入しやすいように、超簡単にざっくり説明していきます。
大まかな手順
独自ドメインを取得してサイトを作る手順は、以下の通りになります。
- 独自ドメインを作る
- サーバーをレンタルする
- サイトを構築する
- 完成! 後は微調整しつつ、自分で管理していく

①独自ドメインを作る

先ほどから文中に出ている「独自ドメイン」というのは、いわゆる「ネット上の住所」を設定するようなものです。まずは、この独自ドメインを設定するところから始めます。
独自ドメインの文字列は、オリジナルの「住所名」を設定することができます。多くの方が見たことある「http://~」という文字列ですが、独自ドメインを取得する時はこの「http://~」の文字列の後ろを自由に決めることが可能です。
逆に、無料サイト制作サービスだとURLの後ろ側にその会社のドメイン名が付く事になります。
●独自ドメイン取得の場合
https://●●●●●.com
※●の部分を好きな文字列に設定することが出来る!それが「独自ドメイン」
●無料HP作成の場合
https://●●●●●.abc-company.com
※●の後ろの赤文字部分に会社のドメイン名が書かれていれば、そのサイトは「会社のドメイン」の名のもとにおいてサイトを行っている=独自ドメインではない。
「.com」というのは、インターネット上でネットを識別するドメイン名の一種です。似たようなものに「.jp」「.net」みたいな文字列も存在します。電車の中で「.jp」の宣伝をしている広告もありましたね。
これについてはちょっと難しい話になりますので、今回は割愛します。詳細が知りたい方は以下のリンク先をご覧ください。
.comドメインとは、インターネット上のコンピュータやネットワークを識別するドメイン名の種類の一つで、企業や商用サービスのために用意されたもの。“com” は “commercial”(商用の)の略。
引用元:IT用語辞典 e-Words(https://e-words.jp/w/.com%E3%83%89%E3%83%A1%E3%82%A4%E3%83%B3.html)
独自ドメインを取得するためには、専用のサービスサイトで登録する必要があります。おススメの登録先サイトについてですが、「独自ドメイン」と後述する「レンタルサーバー」の2つを同時に提供してくれる会社に登録することをお勧めします。
②サーバーをレンタルする
独自ドメインを取得したら、次に「サーバーをレンタル」します。独自ドメインが「住所」に対し、こちらは「土地」として例えられることが多いですね。

住所だけがあっても人は住めません。実在の「土地」が無いと家も建てられませんので、こんどは土地を借りに行きます。
独自ドメインやレンタルサーバーは個別で売っている会社もありますが、先ほど触れたように「一気に2つ購入できる」サイトに登録することをお勧めします。
ドメインとレンタルサーバー、どちらも販売している有名な会社と言えば、
・エックスサーバー
・お名前.com を利用している方が多いです。
もし、ドメインとサーバーを別々で取得することを考えているならば、「ムームードメイン」で独自ドメインを取得し、連携サービスである「ロリポップ!レンタルサーバー」に登録する…といった流れもできます。
サーバーを借りる会社先によっては、「独自ドメインの料金」、「レンタルサーバーの料金」、「ページ表示の速さ」、「レンタルサーバーに預けられるデータ量」などが細かく違ってきます。以下のサイトで詳しい比較を行っていますので、ぜひ参考にして下さい!
【徹底比較】レンタルサーバーおすすめランキング【速度・料金・安定性】
(参考リンク先:YOKAPORT)
ちなみに、私のポートフォリオサイトやこのブログは、「エックスサーバー」からドメイン&レンタルサーバーを登録しました。

そうですね、これらを取得する時は「契約」という形になるので、「月払い」、「年払い」などの手段で支払い続ける必要があります。
各料金の相場ですが、
- 独自ドメインの登録:取得するドメイン(.comなどの文字列)によるが、およそ1円~10,000円
- 独自ドメインの更新料金:ドメインにより異なるが、およそ1,000円~20,000円/年(ドメインによっては、これ以上かかる場合がある)
- レンタルサーバー:月額およそ1,000円~5,000円
…とはいっても、ドメインと借用する会社によって料金はピンからキリまであります。私の場合、「レンタルサーバー」と「独自ドメイン2つ(ポートフォリオサイトとブログ)」の料金を合わせると、登録料を除いて月々 約1,200円といったところでしょうか。
ちなみに、登録する会社によっては不定期でキャンペーンを行っており、例を出すと「レンタルサーバーを登録すると、もれなく「独自ドメイン」1つが永久無料!」というサービスもやっています。
私も、ポートフォリオサイトとブログの2つの独自ドメインを取得しましたが、2つも取得した理由は「1つは永久無料キャンペーン」につられたためです。とてもありがたいですね♪
③サイトを構築していく
さて、ここからようやくサイトを構築していくわけですが、主に2種類の方法で構築していくことになります。

①プロに任せる
これからサイトを作っていくことになりますが、サイト構築に当たって「HTML」や「CSS」といったWeb制作用語が分からないと、それなりに苦戦することになるでしょう。
「早くサイトを構築したい!」という方であれば、いっそのことプロに任せることをおススメします。
依頼する時は、Webデザイナーとして働いている方に依頼をしましょう。その際には、
- 自分が思い描いているサイトのデザイン
- どんな目的でサイトを運用していくのか?
などなど、制作イメージをあらかじめ準備してから依頼するようにします。
ちなみに管理人のサイトの制作手順についてですが、昔「無料ホームページ」でサイトを作った経験もあったので、最初は自分で構築していました。(それでも丸5日かかりましたが;)
しかし、ポートフォリオサイトを作ってから1年、自分のサイトのダサさに無視できなくなったので、つい最近にプロの方にデザインの修正をお願いしました。
デザイン内容にもよりますが、プロに依頼すると数日で高クオリティのサイトデザインを構築してもらうことができます。時間が惜しい方、クオリティを高めたい方には、いっそのことプロに依頼することをおススメします。
②Wordpressで制作する
…とは言いつつ、プロに依頼してサイト構築したとしても、その後の更新作業やサイト内のデザインの変更等は自分で行わなければいけません。ですので、やはり少しでもWeb制作の知識は身に付けておきたいもの。
「少しはWeb制作の知識を身に付けたい」、「構築しながら勉強していきたい」という方は、「WordPress」というサービスを利用しましょう!
WordPressというのは「CMSサービス」といって、Webサイトを手軽に管理&更新できるすごいシステムになります。
簡単に説明すると、独自ドメイン→レンタルサーバーに連携した直後というのは、取得した独自ドメイン(URL)先は「まっさらで何もない」の状態になっています。
サイトというのは、特殊な文字列によってこのようなだったり、背景の色だったり、画像を表示する指示を出していく事になりますが、Web制作の知識が全く無い方が一から勉強しようとすると、かなり時間がかかることでしょう。
それをサポートしてくれるのが「WordPress」です。Wordpressを導入すると、WordPressを介してサイトを構築することができるようになります。また、Wordpress内ではサイトのデザインテーマも大量に取り揃えられていますし、オプションとして機能拡張ができるプラグインという機能も存在します。
これらを駆使して制作していけば、Web制作の知識がない方でも組み立てながらサイトを少しずつ制作することができます。
下記の画像は、WordPressを開いた時の画面構成になります。

サイトは構築出来たら終わり!…というわけではなく、たまに微調整をしたり、「お仕事実績」をアップしたい方であればその都度ページを更新したりなど、管理も継続的に続けていかなければなりません。
プロの方に構築を依頼するのも良いですが、その度に依頼をするのは非常にコスパが悪いので、将来を考えて、
- まずはWordpressを使って自分でサイトを構築してみる
- 行き詰ったor初っ端からクオリティを求めるなら、プロに依頼する
…このような順番でサイトに触れあうのもいいかもしれませんね。
ちなみに、WordPressは無料になります。エックスサーバーを通じてレンタルサーバーを借りた方の場合は、エックスサーバー内の設定でWordpressをインストールする機能もありますので大変便利です。
WordPressはかなり奥が深いです。故にまずは何からやっていけばいいのか迷いがちですので、Wordpressでサイトを制作される方は、作り方の参考記事などを検索して見ながら作ることをお勧めします。
ポートフォリオサイトを作った後に起きた事

私は2020年の3月にポートフォリオサイトを作成しました。これまで約1年間運用してきましたが、ポートフォリオサイトを作ったことによりサイトを通じて多数のお仕事のご相談を頂くことができました!
中には、「クラウドソーシングサイトのイラストを見て、ポートフォリオサイトにやってきた」という方もいらっしゃいました。やはり、ポートフォリオサイトは「お仕事の窓口」にもなりますし、一種の信頼の証にもなるみたいですね。
先月にはサイトのデザインを一新しましたが、一新したことにより以前のデザインの時よりも閲覧者の数が増えてくれました。
このように、ポートフォリオサイトを作ると仕事面でいいことづくしです。これからイラストレーターとして活動される方、自分のサイト持つか悩んでいる方がいましたら、ぜひとも制作してみることをおススメします!
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は、「イラストレーターに「個人サイト」は必要?ポートフォリオサイトを作った方が良い理由」について、ポートフォリオサイトのメリットと、その先の「サイトの作り方」までをざっくり説明してきました。
今の時代、SNSだけでも仕事を獲得することができますが、SNSだとイマイチ事足りません。ポートフォリオサイトを制作すると、
- 仕事に対する本気の証となる
- 運営しているSNSなどのリンク先を集約できる
- SEO対策にもなる
といった大きなメリットが生まれます。
サイトは、無料で作れるタイプと、「独自ドメイン」を取得して作るタイプの2通りがありますが、将来長い目で見るなら、独自ドメインで制作することをおススメします。
その場合のサイトの制作手順についてですが、
- 独自ドメインを作る
- サーバーをレンタルする
- サイトを構築する
- 完成! 後は微調整しつつ管理していく
このような手順を踏んで制作してきます。
③番目はプロに任せるのも時短にはなりますが、この先の管理を考えると多少なりとも自分でも触れるようになった方が絶対楽です。「いや、自分で構築するのはどうしても無理orクオリティの高いサイトにしたい」場合は、プロに任せる…といった流れがいいかもしれませんね。
ポートフォリオサイトは自分のお店としての役割にもなります。この機会にぜひ作ってみませんか?
最後までご覧いただきありがとうございました!
それでは!